フキ伯母さんの肩揉み
外から帰って来た時も、家にいてちょっと手が空いた時などでも、必ず肩をもみました。
伯母が、「もういいよ」と声をかけても、主人は当り前のように念を入れてもんでおりました。
すると伯母は遠慮しながらも、嬉しそうな顔をみせておりました。肩もみは、たいてい三十分くらいが普通で、もっと時間をかけることもありました。
芥川文・中野妙子記『追想芥川龍之介』より
外から帰って来た時も、家にいてちょっと手が空いた時などでも、必ず肩をもみました。
伯母が、「もういいよ」と声をかけても、主人は当り前のように念を入れてもんでおりました。
すると伯母は遠慮しながらも、嬉しそうな顔をみせておりました。肩もみは、たいてい三十分くらいが普通で、もっと時間をかけることもありました。
芥川文・中野妙子記『追想芥川龍之介』より