啓 はるばるの御状しみじみ難有く覚え候、今四日小生も都に帰り四畳半の小斎に旅塵をはらひつゝ唯今本尊簡を拝読致し侯、承れば御地に於て"江東男児の面目を御代表"遊さるる由いつにもなき大気焔に恐れ入侯、小生も疲労のなほり次第槍ヶ岳登攀の行に上るべく…
笠置から塔の峰をめぐつて吉野をこえたなり高野に上つた 高野の御寺の精進料理はうまい 笹の雪よりうまさうだ もう五六年たつたら君と一緒にこゝへ来てこの料理が食へるだらう高野から金剛山へ上る。山は険しくないが途中で暮れてゆく山々の景色をながめたの…
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